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ブレトリア博士が、ヘンリー・フランケンシュタインの邸に現れます。エリザベスはヘンリーに近付かないようにブレトリア博士に言って、街を出る為の荷造りをしに部屋を出ます。ブレトリア博士はヘンリーに全て準備は整ったから後は君の仕事だと言い寄ります。ヘンリーは頑なに断りますが、ブレトリ博士は怪物を部屋に入れます。怪物はヘンリーに創るように命令しますが、ヘンリーは断り続けます。ブレトリア博士は怪物に部屋から出るように言い、怪物はエリザベスの部屋に行ってエリザベスをさらって行きます。エリベスが人質になったので、ヘンリーはブレトリア博士に協力します。
画面が変わって高い塔の最上階の実験室。(ホエール監督は、前作のヒットにより十分な予算を得て、豪華なセットを作っています。)ヘンリーは怪物に使う心臓の観察をしていましたが、この心臓が使えないので別の心臓を調達するように博士に言います。博士はカール(彼は前作の『フランケンシュタイン』ではヘンリーの助手を演じていました。)に突然死した新しい心臓を手に入れるように言います。カールは街に出て、通り掛かった女性を殺して心臓を持ち帰ります。ヘンリーは心臓の出所を尋ねますが、博士が有耶無耶にして心臓の監視を続けさせます。ヘンリーが眠りかけた頃、怪物が現れてヘンリーに仕事を続行させようとします。ブレトリア博士は怪物に酒を飲ませると言って隣の部屋に連れ出し、睡眠薬入りの酒を飲ませて怪物を眠らせます。エリザベスの無事を知りたがるヘンリーにブレトリア博士はこの電気機器(電話ですね)で話せると言い、彼女と話しをさせます。そして、いよいよ心臓を怪物に移植し、電流を与える最終段階に入ります。(このシーンでは傾いて撮られた画面が多用され、緊張感を高めています。)
怪物蘇生に必要な高電圧の電気を得る為、雷が轟く夜空に2機のカイトが上げられます。カイトに雷が落ち、女性の怪物を蘇生させる事に成功します。(前作で使われたセットを基にバージョン・アップさせて、かなり大掛かりな装置になっています。)
全身包帯で巻かれた女性の怪物の包帯が解かれ、女性の怪物が姿を現します。古代エジプトの王妃ネフェルティティを参考にして造形された髪型、顔には継接ぎをした傷跡、そして奇妙な顔の動きをさせて辺りを見回しヘンリーを見つめます。(髪型はメイキャップのジャック・P・ピアースがエルザ・ランチェスターの頭に針金で土台を作りその針金に髪を巻き付けて製作されました。顔の動きはエルザ・ランチェスターが鳩の動作を参考にした演技です。)
そこに怪物が現れて女性の怪物の誕生を喜び傍に行きますが、女性の怪物は彼の顔を見て驚きます。怪物は喜びながら彼女の手に触れると、彼女は悲鳴を上げます。(発情期の白鳥に敵が近づくと発する声を参考にして、エルザ・ランチェスターが奇声を上げています。)
怪物は「僕を嫌い 皆と同じだ」と言い、爆破装置のレバーに手を掛けます。そこにエリザベスがドアの外からヘンリーを呼び、出てくるように言います。ヘンリーはドアを開け、出て行けないと言います。怪物は爆破装置のレバーに手を掛けてヘンリーに生きるように言い、プレトリア博士にお前は残って死ねと言って涙を流しながらレバーを下げて塔を爆破します。(この塔が爆破されて崩れていくシーンは、見事な崩れ方です。)逃げ延びたヘンリーとエリザベスが抱き合ってエンド・マークとなります。最後までお付き合い頂きまして、有難う御座いました。
『フランケンシュタインの花嫁』 作品データ
1935年製作 アメリカ 75分 モノクロ
原題:The Bride of Frankenstein
製作:カール・レムリ・Jr
監督:ジェームズ・ホエール
脚本:ウィリアム・ハールバット、ジョン・L・ボルダーストン
特殊効果:ジョン・P・フルトン
撮影:ジョン・J・メスコール
美術:チャールズ・ホール
音楽::フランツ・ワックスマン
出演:ボリス・カーロフ:怪物
コリン・クライブ:ヘンリー・フランケンシュタイン
ヴァレリー・ホブソン:エリザベス
エルザ・ランチェスター:メアリー・シェリー、怪物の花嫁
アーネスト・セジガー:ブレトリア博士
オリバー・ピーターズ・ヘギー:盲目の隠者
ウナ・オコナー:従者のミニー
ドワイト・フライ:カール
E・E・クライブ:市長
ギャビン・ゴードン:バイロン卿